川喜多喬「人材育成論入門」

以前、書評でご紹介した川喜多喬「人材育成論入門」は、ユニークな事例、面白いエピソード満載の本ですが、その中には答の書いてない「クイズ」もまじっています。著者によれば「答をどこかに用意すれば、答を先に見て覚えるという受験の習慣が再生しかねないので、答は書いていない。答を探して図書館に出かけたり事典を見たりインターネットを検索する、それ自体が、人材育成の技法探求への入門の一部なのである。」とのことで、まことにもっともな考え方といえましょう。とはいえ、入門書でもあることゆえ、ある程度簡単に解答が見つかるということも一方では大切ではないでしょうか。
というわけで、みたところ全巻中に4箇所、計14問とさほど数も多くないので、今日から1日1問、小生が回答を試みようかと思います。今日は問題−回答を1問と問題を1問、明日からは前日の回答と次の問題、というスタイルで行こうと思いますので、お読みのみなさんもお楽しみください。
なお、回答の出典は書きませんので、信用できるかどうかは必要に応じてみなさんでご確認ください。

人材育成論入門 (キャリアデザイン選書)

人材育成論入門 (キャリアデザイン選書)

それでは最初の問題です。

26〜27頁 問1

 サムエル・ラングレーは、ライト兄弟より早く飛行機を作った。けれども、ライト兄弟の方が飛行機の発明家として今日まで名を残している。なぜであろうか。


ライト兄弟のほうが先に有人飛行に成功したから。ラングレーは当時の大物科学者で、無人飛行機ではライト兄弟より大きな成果を上げていたようです。有人飛行にもライト兄弟より先に挑みましたが、残念ながら失敗が続き、その間にライト兄弟が有人飛行に成功したという経緯があったようです。

次に、明日の問題。

26〜27頁 問2

 1990年、イーストマン・コダック社は、安くて使いやすいカメラを発売した。その広告は、子供をターゲットにした。「どんな学童でも、イーストマン・コダック社のブローニー・カメラを一台持っていれば、立派な写真がとれます」。以前から、小さな箱型カメラはすでに市場で発売されていた。しかしビレットというカメラは6ドルし、バックアイというカメラは10ドルしていた。が、ブローニーは、なんと1ドルだった。なぜ、コダック社は、カメラを安くできたのか。

とまあ、こんな調子で行こうかと思います。この本には、「答も出ている」クイズや逸話も多数紹介されていますので、みなさんぜひともご一読を。