実感されにくい「恩恵」

一昨日のエントリの「最高益の労働条件面での恩恵」に関連して、やはり賃上げ=名目賃金の上昇といった形での恩恵は行き渡っていないということを平家さんが毎勤統計で検証してくれました。
http://takamasa.at.webry.info/200502/article_1.html
実際には、正社員の賃金・賞与は若干アップしているようですが、正社員の減少とそれを上回るパートの増加によって、平均は低下しているということのようです。
平家さんも言われるように、「恩恵」とはなにか、という問題はあります。パートの増加によって雇用者は増えていますので、新たにパートの職を得た人は本来なら「恩恵を受けた」はずですが、さすがにこれは「恩恵」とは実感しにくいでしょうねぇ。そういう意味では、物価が下がっているから名目賃金は横ばいでも実質賃金は上がっているとか、「とりあえずこれ以上のリストラはなさそうだ」という安心感とかいったものも、やはり「恩恵」とは実感しにくいものでしょう。
まあ、そもそも人間どこまでいっても「やはり生活は苦しい」というところはあるわけで、「恩恵」といわれて「ある」と言い切れるにはかなりのものが必要なのかもしれません。ちょっとミもフタも無い言い方で感じ悪いですが。