柳沢厚労相

公開の場で女性を機械に例える発言をしたそうです。

 柳沢伯夫厚生労働相は27日、松江市で開かれた自民県議の決起集会で、「産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と女性を機械に例えて少子化問題を解説した。
 柳沢氏は「これからの年金・福祉・医療の展望について」と題し約30分間講演。出生率の低下に言及し「機械って言っちゃ申し訳ないけど」「機械って言ってごめんなさいね」との言葉を挟みながら、「15−50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と述べた。
 厚労省は昨年12月、人口推計を下方修正。この時、柳沢氏は「子供を持ちたいという若い人たちは多い。その希望に応えられるよう、できる限りの努力をしていきたい」と話していた。
(平成19年1月28日付産経新聞朝刊から)

案の定、騒ぎが大きくなっています。

 民主、社民、国民新の野党3党首は30日に会談し、柳沢伯夫厚生労働相の「女性は産む機械」発言で、結束して柳沢氏の辞任を要求し、安倍晋三首相の任命責任を追及することを確認する。
 民主党小沢一郎代表が呼び掛けた。小沢氏は同党幹部に「柳沢氏の辞任を勝ち取るまで、衆院予算委員会の審議には応じない」との方針を指示した。
(平成19年1月30日付毎日新聞朝刊から)

女性の人数は変えようもないのだから、あとは一人当たりが生む人数を増やすよう努力するしかない、という考え方自体はいたってまっとうなものではありますが、いかんせん言い方が…。「いっちゃ申し訳ない」とか「言ってごめんなさい」とか言うくらいなら言わなければよさそうなものです。もうちょっと気の利いた言い方を進言するスタッフはいなかったのでしょうか。ご本人も、こういう発言をすれば叩かれることは容易に想像できたはずで、いかにも軽率という印象です。
失言には違いないにせよ、「よくない言い方ではあるが」とのエクスキューズがついていたということであれば、大臣を辞めるほどの話かどうかは意見が分かれそうですが、選挙前ということもあり、マスコミの叩きようによっては身内の与党からも降ろそうとの動きが出てくるかもしれません。