ニート85万人、うち家事手伝い33万人?

内閣府の研究会がニートの定義に「家事手伝い」を含めて再集計したところ、約85万人に上るとの結果が出たそうです。家事手伝いを含めないと52万人ということですから、差し引き33万人の家事手伝いがいるということでしょうか。

 内閣府は二十二日、十五歳から三十四歳のうち、就職の意思がない人と意思があっても求職活動をしていない人を合わせた「ニート」と呼ばれる若者が約八十五万人に上るとの調査結果を発表した。調査は若者の就職を支援する対策づくりに生かすのが目的で、総務省が平成十四年に実施した就業構造基本調査のデータを基に再集計した。九年に同省が行った調査データと比較すると、ニートは約十三万人増加した。
 厚生労働省が昨年九月に発表した労働経済白書は十五年のニートを約五十二万人と試算したが、家事手伝いを含んでいない。内閣府は家事手伝いに相当数の若年無業者が含まれるとみて、今回の調査では加えた。
(平成17年3月23日付産経新聞朝刊から)

以前も書いたことがありますが、労働経済白書の定義だとニートは男性約34万人、女性約19万人の計約52万人と男女差が大きく、おそらくは女性に「家事手伝い」が多いことの影響ではないかと想像しているのですが、今回の内閣府の集計ではどうだったのでしょうか。気になるところです。
ただ、家事手伝いの中には、本当に相当時間は家事を手伝いながら、カルチャーセンターや趣味などを通じて社会とつながっている人もかなりいるわけで、そういう人たちまで「働いていない」ということで「ニート」に含めてしまうのは、政策という面では若干問題があるような気もします。むしろ、それなりに意味のあるライフスタイルとしての「家事手伝い」を認知して、男性がより容易にそれを選択できるようにしていくことも大切な観点なのではないかという気もします。