就職希望ランキング

今日の日経新聞第2部で、「大学生の就職希望ランキング」が発表されてました。1位はサントリーで、以下ANA、JTB、トヨタ、JAL、松下、三井物産資生堂電通東京海上というベストテンだそうな。
上位にランクされた企業にはまことにご同慶ですが、いわゆる「美人コンテスト」のようなもので、どこまでわかって回答しているのかは甚だ疑問です。「希望理由」は「仕事のおもしろさ」がダントツなんですが、それでANA、JTB、JALってのもねぇ・・・。「旅行が楽しい」と「旅行関係の仕事が楽しい」の区別はついているんだろうか?
男女別、文理別の結果も載っていて、これもなかなか面白いものがあります。

女性にANA、JALが人気のなのは、旅行人気よりは相変わらずのスチュワーデス(女性の結果の話だからこの用語でいいでしょう?)人気なんでしょうか?資生堂、ベネッセといったところの人気も相変わらずです。とはいえ、一時期は女性の定番だった百貨店とか食品とかが目立たなくなっていて、男女差は確実に縮小している印象です。ときに、他の就職ランキングで女子のベストテン入りし、「韓流ブームの影響」とか言われた「ロッテ」はこの調査では女子50位にも入ってません(総合69位)。ナゼ?
文理別ではJTB、物産、東京海上といった「文系企業」とトヨタ、松下といった「理系企業」が鮮明に分かれるのが面白いところです。ちなみに理系はトヨタ、松下に続いてソニー、NEC、日立となっていて、製造業、それも電機に人気が集中しているようです。
ソニーといえば、先日まで総合ベストスリーの常連でしたが、今年は総合11位とベストテン落ちになりました。業績悪化の影響でしょうか。いっぽう、日本を代表する伝統企業である新日鉄は、業績が絶好調であるにもかかわらず、なんと総合100位にも入っていません。鉄鋼=成熟・衰退産業というイメージ(必らずしも当たっていないと思うのですが・・・)とか、新日鉄=リストラというイメージ(こちらは当たっているかも?)のせいなのでしょうか。
ま、企業の採用担当者にしてみれば、上位に入るのはうれしいことはうれしいでしょうが、これだけでは単に応募が多くて忙しくなりそうだ、くらいのものでしょう。ここで名前が出てくる企業には、なんでもいいからたくさん採りたい、というところはほとんどないでしょうから、問題は希望する学生の数ではなく、どんな学生が希望しているか、ということではないかと思います。たとえば、「日本銀行」はロッテより下の71位ですが、これで日銀の採用担当者が特に悲しんだり喜んだりはしていないでしょう。