ダイエー、管理職賞与3割減

経営不振が続くダイエーが、役員報酬と管理職賞与の大幅削減に踏み切るそうです。

 産業再生機構の支援下で経営再建中のダイエーは14日、管理職全員の冬の賞与を、前年支給額に比べ3割減らす方針を決めた。会長、社長を含む取締役と執行役も役員報酬の4−5割を返上する。9-10月の既存店売上高が二ケタ近い前年割れとなるなど業績回復が遅れていることから、人件費を抑えて収益減を補う。
 管理職と副店長以上の約1200人の賞与を一律3割カットする。また会長、社長は冬季賞与にあたる役員報酬の5割、その他の取締役と執行役員は同4割を返上する。賞与と役員報酬のカットによる人件費の削減効果は数億円という。
(平成17年11月15日付日本経済新聞朝刊から)

相変わらず厳しい状況ですが、ダイエーが管理職賞与をカットするのは今回がはじめてではありません。すでに99年には管理職賞与をやはり30%カット(非管理職はカットされなかったもよう)していますし、2001年にはさらに管理職の年俸を10%(月例賃金と賞与それぞれのカット率はわかりませんが)カットしています(非管理職は5%カット)。この間、2000年には年俸の2.5%を従業員購入枠に振り替える(要するに現物支給ということですね)という奇策も繰り出しています(組合員は賞与の0.5ヶ月分を振り替え)。
ちなみに、組合員の賞与は1999年で年間4.0ヶ月、2000年で年間3.0ヶ月+現物給付0.5ヶ月分とのこと。管理職の賞与がいかほどかはわかりませんが、経営不振の中ですから、組合員より多少多めに見積もって4.5ヶ月がいいところでしょう。そこから30%カット、10%カット、さらに今回30%カットとなると、単純計算で2か月を割り込んでしまいます。まあ、実際には途中で少し戻したりもしているのかもしれませんが、それにしても厳しい数字で、これでは住宅ローンが払えない管理職も多いのではないでしょうか。国有化されたりそな銀行は一般行員も賞与ゼロ、といった大なたをふるいましたから、それに較べればまだ多少は甘いのかもしれませんが・・・。