ベトナムで賃上げ求めるストライキ

今朝の朝日新聞によると、ベトナムでも賃上げを求めるストライキが起きているとのこと。

 ベトナム南部に展開する富士通など複数の現地日本企業で、賃上げを求める従業員による大規模なストライキが広がっていることが28日、分かった。日本貿易振興機構(JETRO)によると、同国の日本企業での大規模ストは初めて。中国での反日デモなどを契機に、生産拠点をベトナムに移す動きが強まっているだけに、今後の動向が注目される。

 ベトナム政府は今年から、外国企業の地域ごとの最低賃金を月40ドルから55ドルに引き上げる予定だったが、昨年末に延期を決めたため、まず韓国、台湾企業で暴動まがいのストが発生。政府が2月からの引き上げを約束したため収まった。しかし、この引き上げで、元々60ドル以上を支払っていた日本企業の賃金の優位性が下がるため、今度は日本企業で働く労働者の不満が高まったようだ。
(平成18年3月1日付朝日新聞朝刊から)

かつては日本の1割と云われた韓国の賃金も今では日本の半分程度にまで上がって(為替レートが振れるので一概には言えないのですが)いますし、安い安いと云われてきた中国でも沿海部では賃金が上昇しています。ベトナムは中国以上に賃金が低く、労働力も良質ということで投資先として注目を集めていますが、ここでも賃金上昇圧力は強いということでしょうか。単に賃金が安いからというだけで海外進出するのは、よほど撤退が容易でないかぎり、長い目でみるとあまりうまくはいかないということなのかもしれません。