仁田道夫・中村圭介・野川忍編『労働組合の基礎』

 UIゼンセン同盟副書記長の松井健さんから、仁田道夫・中村圭介・野川忍編『労働組合の基礎-働く人の未来をつくる』をご恵投いただきました。ありがとうございます。

 UIゼンセンの機関誌『コンパス』の連載を元にまとめられたものとのことで、松井さんは共同執筆者の一人であると同時にこの連載の企画者であり、本書の仕掛け人という位置づけになるようです。社会学経営学、法学の各分野における日本の労使関係研究の編集のもと、労働運動の歴史と労組法の解説にはじまり、労組の組織・運営、共済活動、団体交渉と労使協議、賃金・労働時間から企業間格差是正に至る個別課題、政策制度から政治運動、国際連帯まで、労働組合の多岐にわたる活動範囲を網羅した、先端の専門家による活動家のための手引きという感じの本です。集団的労使関係・労働組合に期待する私としては、組合活動に関わる人だけでなく、それに向かい合う経営サイドの人事労務担当者にとっても、座右において参照してほしいと思います。