インドで賃金上昇

インドでも賃金が上がっていると報じられていました。今朝の日経から。

 インド企業が人件費の負担増で収益性を悪化させつつある。IT(情報技術)サービス2位のインフォシスは増収増益を続けるも利益率は悪化。長引く物価高を受け、賃上げ率を上乗せする企業も出始めた。雇用と収益性の両立は一段と難しさを増してきた。
…原因は人件費の負担増。6月末の従業員数は前年同期比16%増の13万3560人(子会社除く)。加えてその大半を抱える国内で今年10〜12%の賃上げも実施。この合計は4〜6月期の増収率(23%)を上回り、IT技術者らの給与を除いた売上総利益の割合は前年同期比2ポイント減の39%弱に低下した。
 IT最大手タタ・コンサルタンシー・サービシズも同様。4〜6月期決算は未公表だが、売上総利益の割合は1〜3月期時点で45%と、前年同期から1.4ポイント低下した。業績拡大に不可欠な採用増と、技術者の人材確保や離職率抑制に必要な賃上げの結果だ。
平成23年7月13日付日本経済新聞朝刊から)

IT大手の話なので優秀な人材の確保にはカネがかかるという話かもしれませんが、業績好調で人手不足であれば賃金が上がるのは当たり前という話でもあるでしょう。人件費の高騰による業績悪化が景気後退の一因となることもあるわけですし。
ということで賃金が上がらないから景気が良くならないのだというのはやはり逆立ちした議論かなあと思うわけです。あと賃金上昇の影響は他産業にも及ぶでしょうし、賃金が安いからといって海外進出するのはそうそう長くはうまくはいかないのだろうなとも思います。まあそういう企業はそうなればなったでもっと賃金の安い国に移っていくのでしょうが。