ものつくり大学の「職業的レリバンス」?

hamachan先生のブログ経由で、内田樹先生のブログから。
http://blog.tatsuru.com/2009/07/21_1120.php
タイトルは「反省しない人々」。頷かされる内容の多いエントリなのですが、ここにひっかかりました。

 既存の「大学短大専門学校など既存制度の枠外の高等教育機関」で修業年限2−4年、「実験、実習 など演習型授業中心」で、「関連企業へのインターンシップ」が義務づけられ、実務経験者が教員で、「キャリア教育」と「即戦力養成」に特化した教育機関を作ってみればいい。
おそらくそのほとんどは開校して数年を待たずに定員割れで募集停止になるであろう。
 そこに投じられてむざむざドブに棄てられることになる巨額の税金について「新学校案」を答申した中教審の委員たちはいくらかでも私費をもって弁済する気はあるのだろうか。
 いや、答えなくていいです。
http://blog.tatsuru.com/2009/07/21_1120.php

後段は、7月13日のエントリ(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090713)で取り上げた五十嵐仁先生の論法と同じで、案外いるんですねぇこういう人。この論法は、「自分は絶対に正しいことしか述べない」または「自分の発言には社会的影響力は一切ない」のいずれかに該当しないと取りえないのではないかと思うのですが。
あと、前段についていえば、これは「既存制度の枠内」だとおっしゃるのかもしれませんが、こんな実例があるのですが。
http://www.iot.ac.jp/index.shtml
就職実績はこちらで、なかなか健闘しています。
http://www.iot.ac.jp/cooperation/employment/jisseki.html
まあ、実態としては上のページに列挙された著名大企業に就職する卒業生はかなり少数派で、大半はインターンシップからの連続で(特に建築技能工芸学科)中小の製造業や工務店に就職しており、かつ業務内容も一般的な大卒者、学士の仕事としてイメージされるものとは異なるものであることが多いようではあるのですが(ウワサ話なので根拠なし)。
とはいえ、一応入試の倍率も低いとはいえ1倍を超え、定員も充足しているようで、「開校して数年を待たずに定員割れで募集停止に」なってはいないことも事実のようです。まあ、2001年開学なので、来年か再来年にでも定員割れで募集停止になれば「開校して数年を待たずに定員割れで募集停止に」なることにはなりますが、あまりそんな感じもしませんが…。
さて、これは大学の「職業的レリバンス」といえるのかどうか?