腹いせ

こんな記事がありました。かすかに雇用問題にひっかかっているネタということで。

 うその商品申し込みなどで約1万6200件のメールを返信させ、業務を妨害したとして、奈良県警天理署は13日、同県橿原市山之坊町、会社員辻正彦容疑者(30)を偽計業務妨害容疑で逮捕した。辻容疑者は容疑を否認しているが、以前勤めていた会社から、休みがちだったことを理由に退職を勧められたことが不満だったといい、腹いせの犯行とみて追及する。
 調べでは、辻容疑者は1月2日〜3月6日、自宅のパソコンから、昨年12月に退職した天理市内の機械製造販売会社のメールアドレスを悪用して商品などを申し込み、大量の返信メールで同社の正常な業務を妨げた疑い。
 返信メールは、引っ越しやアダルトDVD、リフォーム、先物取引など様々な業者から1日平均約300〜400件届いた。「日本語のできる中国人募集」という架空の求人広告をネット上に流し、実際に申し込みの電話が寄せられたケースもあった。
(平成18年4月14日付大阪読売新聞朝刊から)

いやはや。ワンクリックで商品が注文できるIT時代型の腹いせ、いやがらせというところでしょうか。とはいえ、楽天の会員になって次々と発注したとしてもそれなりに手間はかかるでしょうし、おそらくは一時に大量の発注はできないシステムになっているでしょう(まったくの推測)。記事をみても楽天で注文できそうにないものも含まれていて、だとすると注文フォームを入力するのもかなりの手間でしょう。1件1分だとすると、1日300件でも5時間(!)。合計で約16,200件ということは、それを30〜40日間やったということになります。小人閑居して不善を為すといいますが、そのエネルギーをもっと有益な方向に向けられないものなんでしょうか。こういう人だとすると、退職してもらいたいというのもむべなるかなです。
まあ、企業としてはちょっと避けようがない感じですが、退職勧奨も相手をみて上手にやらないと思わぬ面倒が起きる、というお話でした。