鈴木孝嗣『グローバル展開企業の人材マネジメント』

(一社)経団連事業サービスの讃井暢子さんから、経団連出版の最新刊、鈴木孝嗣『グローバル展開企業の人材マネジメント−これだけはそろえておきたい英文テンプレート−』をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

グローバル展開企業の人材マネジメント-これだけはそろえておきたい英文テンプレート

グローバル展開企業の人材マネジメント-これだけはそろえておきたい英文テンプレート

日本企業の人事管理が国際的に見るとかなりイレギュラーなものであることはとみに指摘されているところですが、それは裏を返せば日本流のやり方をそのまま諸外国に持ち込んでもうまく行かないということです。著者は民間企業で米国ビジネスに長年従事された方とのことで、その経験をもとにして、海外企業での人事管理のポイントを、職務記述書や労働契約書、育成計画や人事評価のフィードバック、さらには重要事項決裁基準などなどの英文テンプレートとともに紹介しています。中には「ああこれって2000年前後に日本語訳して使おうとしたけどイマイチだった奴だな」なんてものもあったりして独特の感慨もありますし(笑)、巻末には人事管理用語・外来用語・経済用語の和英対訳、英文メールのフレーズ例なども掲載されていて便利です。これ一冊で十分、というものではなさそうですが、軽便なハンドブックとして重宝しそうです。

産政研フォーラム2017夏号

(公財)中部産業・労働政策研究会様から、産政研フォーラム2017年夏号(通巻114号)をお送りいただきました。ありがとうございます。
http://www.sanseiken.or.jp/forum/
今回の特集は「管理監督者のリーダーシップ」ということで、まあ現業部門におけるリーダーシップという中部産政研らしいものになっています。立命館大の高橋潔先生の総括論文のあとに労使の実務家による所論や実践報告が続いていて、まあこの手のものの常として若干の建前論っぽさはあるもののそれはそれで非常に興味深いものがあります。本誌呼び物の大竹文雄先生の連載「社会を見る眼」では、一部で物議をかもし(謎)神社・仏閣とソーシャル・キャピタルの関係に関する研究が紹介されています。