社保庁の再就職

あれやこれやでまたブログがたまりまくっているわけですが、とりあえずこのエントリは7月14日に書いています。少し飛ばしていきますので内容はますます薄くなりますがご容赦を。
それでは気を取り直して週末の報道から。「社保庁職員千人弱が不採用に 来年1月、年金機構移行で」というタイトルで、共同通信の47newsです。

 来年1月に「日本年金機構」に移行する社会保険庁で、正規職員約1万3100人のうち、年金機構や厚生労働省などへの再雇用から漏れた職員が千人弱に上ることが3日、分かった。年金記録問題など数々の不祥事で国民の年金不信を招いた社保庁は、多数の職員のリストラという事態に追い込まれた。
 社保庁はこれらの職員に年金機構の準職員(有期雇用)への再応募を呼び掛けるほか、退職を勧奨するが、応じない場合は強制的に退職させる分限免職となる。組織の改廃に伴う国家公務員の分限免職は1964年を最後に例がなく、訴訟に発展する可能性もある。
 有名人の年金記録のぞき見などで懲戒処分歴のある約790人は年金機構には採用しないことが決まっており、扱いが注目されていたが、このうち300人弱は厚労省への採用が決まった。残りは退職を迫られ、不採用者千人弱の半数余りを処分歴のある人が占めることになる。処分歴のないほかの職員は人事評価などで選考から漏れた。
 再雇用先の内訳は、年金機構の正職員に9614人、準職員に357人、厚労省の年金局や保険局、地方厚生局などに約1200人。
 そのほか、全国健康保険協会協会けんぽ)に45人、機構への採否が保留されている職員が約200人、定年や自主退職が約700人。不採用者の一部は機構の準職員として吸収され、最終的なリストラ人数は目減りするとみられる。
2009/07/04 02:02 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009070301001102.html

以前のエントリで年金機構の採用計画を取り上げましたが(http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20090303)、その時点では年金機構での採用枠は9,880人(他に民間からの採用1,000人)、厚生労働省での再雇用(地方厚生局などへの配置転換を伴う)が約700人とされていました。この報道によれば年金機構の正職員に9,614人ということですから、これはほぼ枠一杯近く採用されたということでしょう。厚生労働省には1,200人ということで、比較できるのかどうかわかりませんが、比較できるとすればかなり増えています。「地方労働局」の人の中には転勤を伴う人もいるのでしょうか。準職員については正規職員からの転換は1,400人(他に既存の準職員などが5,550人で計6,950人)とされていましたが、これはまだ357人ということですから、1,000人以上の余裕があります。なお、定年や自主退職が700人というのは、計画時点で病気等で長期に欠勤している人が600人いたことを考えるとうなずける数字といえるでしょうか。
いっぽうで、再雇用から洩れた1,000人弱、保留されている人が約200人ということなので、準職員の枠が埋まればあふれる人は200人弱という計算になります。もっとも、準職員については「システム刷新後の2年後」には6,950人から3,700人に減らす計画になっているようなので、いま準職員として再雇用されたとしても、近いうちに雇い止めとなる可能性はかなり高そうです。となると、中には準職員としての再雇用を拒み、分限免職となった場合にはあくまで正規職員としての再雇用(あるいは厚生労働省の職員としての地位の継続)を求めて訴訟を起こす人もいるかもしれません。
気になるのは、「人事評価などで選考から漏れた」人がどういう人たちか、というところです。年金機構の職員採用基準には「社会保険庁職員からの採用にあたっては、これまでの勤務実績、特に、年金記録問題への対応、業務改革への取組実績等に照らし判断」「これまで改革に後ろ向きな言動のあった者及び改革意欲の乏しかった者については、改革意欲の有無や勤務実績・能力を厳正に審査し、採用の可否を慎重に判断」などと明記されています。「改革」そのものに批判的でこうした基準に該当した人が再雇用されなかった場合、たしかに訴訟を起こす可能性はありそうです。一応は国鉄民営化などが前例にはなるのでしょうが、事情の異なる部分もあり、どのような判断が示されるのか興味深いところです。