2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

労働政策・考(5)均衡待遇

というわけで(どういうわけだ?)「賃金事情」2007年12月5日号(No.2532)に掲載された「労働政策・考」の第五回を転載します。

類は友を呼ぶ

…と申し上げたらたいへん失礼でしょうが、私が6回連載で書いてきた「賃金事情」誌の「パースペクティブ」欄の連載を、hamachan先生が引き継がれるとのことです。私の記事はどちらかというと労働政策の実務家向けの解説という感じでしたが、hamachan先生の記…

中東の笛

昨日、女子ハンドボールの「やりなおし」五輪アジア予選が開催されました。昨年8月にカザフスタンで開催されたアジア予選で中東地区の審判による不可解な判定が相次いだため、あらためて別地区の審判による再予選が行われたわけですが、結果はご承知のとお…

素朴な疑問

与党はいよいよ暫定税率のつなぎ法案提出に踏み切るのだそうで、道路特定財源、特にガソリン税の暫定税率がこのところにわかに政界のホット・イシューになっています。大雑把にいえば、与党は財政上の理由で暫定税率を維持したいのに対し、野党はガソリン価…

マクドナルドの店長に残業代

日本マクドナルド直営店の店長が、店長は労基法上の管理監督者にはあたらないとして割増賃金等の支払等を求めた裁判の判決が東京地裁でありました。 日本マクドナルドが店長を管理職として扱い、残業代を支払わないのは違法だとして、埼玉県内の店長、高野広…

大竹文雄編『こんなに使える経済学』

こんなに使える経済学―肥満から出世まで (ちくま新書)作者: 大竹文雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/01/01メディア: 新書購入: 8人 クリック: 303回この商品を含むブログ (65件) を見る阪大社研の経済学者たちが持ち回りでビジネス誌に連載した記事…

判断は「遅すぎた」のか?

きのう、経団連と連合の首脳懇談会が開催されたということで、新聞各紙は今次春闘について一斉に報じていますが、日経産業新聞は「春季労使交渉スタート、「遅すぎた」賃上げ容認、株安・円高で企業にジレンマ」という見出しでこれを報じています。 日本経団…

岡沢憲芙・連合総合生活開発研究所「福祉ガバナンス宣言−市場と国家

福祉ガバナンス宣言―市場と国家を超えて作者: 岡澤憲芙,連合総合生活開発研究所,連合総研=出版社/メーカー: 日本経済評論社発売日: 2007/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (7件) を見るhamachan先生からご恵投いただいた(の…

日記

ようやく追いついた(笑)。スケジュールをみると、さっそく明日からまた遅れはじめそうな予感もありますが…。まあ、頑張ります。

規制改革会議に対する厚生労働省の言い分(3)

きのうの続きです。いよいよ、核心部分(笑)に入ります。 【規制改革会議の主張(抄)】 ○ 解雇権や雇い止めは著しく制限されており、しかも、これらはいずれも、どういう理由と手続きの下で解雇あるいは雇止めが有効となるのか、予測可能性が低い。 そこで…

規制改革会議に対する厚生労働省の言い分(2)

昨日の続きです。これは厚労省としても怒らざるを得ないところかもしれません。 【規制改革会議の主張(抄)】 ○ 過度に女性労働者の権利を強化すると、かえって最初から雇用を手控える結果になるなどの副作用を生じる可能性もある。 【厚生労働省の考え方】…

規制改革会議に対する厚生労働省の言い分(1)

ブログのキャッチアップをはかるべく、次なる連載シリーズ行きます。今回の材料は、昨年末(12月28日)に厚生労働省が発表した「規制改革会議「第2次答申」に対する厚生労働省の考え方」という文書です(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/12/dl/h1228-4a.…

連合の見解と反論(4)

きのうの続きです。引っぱりますが、なにしろ大作なので。 (4)最低賃金制度について 「報告」は、「生産性を無視した最低賃金の引き上げは中小企業のコスト構造を決定的に悪化させる」「屋上屋となっている産業別最低賃金は廃止すべきだ」としている。これ…

連合の見解と反論(3)

経労委報告に対する連合見解を続けて見ていきたいと思います。ここからは「2.具体的な見解」という部分に入るのですが、どうも露骨な表現や揚げ足取りが多くなってきて辟易します。連合が経団連に対して憤慨するのはわかりますし、抗議のメッセージを強く伝…

連合の見解と反論(2)

きのうの続きです。 以下、今次闘争において具体交渉を展開する観点から、看過できない点について見解を付しておくこととする。 一つめは、現下の日本社会にとって「公正分配の実現」が不可欠である点についてである。 「報告」は、「労使にとっての共通の課…

連合の見解と反論(1)

きのうまで経団連の『2008年版経営労働政策委員会報告』をご紹介してきましたので、きょうからはこれに対する連合の見解をみてみたいと思います(後述するように長いものですので、何回かに分けます。ブログがたまっていることでもありますし(笑))。全文…

賃上げ

春闘といえば賃上げですが、報告書は昇給交渉に向けたスタンスを30ページ以降で述べています。 賃金をはじめとする労働条件を決定する際には、特に三つの視点を念頭に置いておく必要がある。 第一に、グローバル競争の視点である。経済活動のグローバル化が…

同一労働同一賃金

37頁では「同一価値労働・同一賃金論とこれを拡大・援用した職種別同一賃金論についての考え方を示したい。」として、以降次のような記述があります。 まず、日本経団連は、同一価値労働・同一賃金の考え方に異を唱える立場ではないことを明確にしておきたい…

労働分配率

34頁には「「労働分配率が低下しており、これを引き上げるために賃金水準の引き上げを行うべきである。そのため配当や内部留保に回す付加価値額を抑制すべきである」という議論について付言しておきたい」とあり、以降以下のような議論が続きます。 まずマク…

「正規」「非正規」

報告書の19頁に「全員参加型社会に関連して、いわゆる「正規」「非正規」をめぐる議論について見解を明らかにしておきたい」との記述があり、以下で非正規雇用問題について論じています。 …処遇が比較的に固定的な「正規従業員」(フルタイム長期従業員)と、…

経団連『2008年版経営労働政策委員会報告』を読む(1)

昨年末に発表された経団連『2008年版経栄労働政策委員会報告』では、昨今のさまざまな論点について経団連の見解を明らかにしています。今日から何回かにわけてご紹介し、コメントしていきたいと思います。

日記

あけましておめでとうございます。今年も「労務屋」と「吐息の日々」をよろしくお願いします。 というか、すでに1月18日なのですが(笑)。なんとかスピードアップしてキャッチアップをはかっていきたいと思います。